今回のシリーズでは、中部電気保安協会の本店 保安部 太陽光プロジェクトチームによる、太陽光発電システムのトラブル事例や、それらのトラブルへの対応策、所属する電気主任技術者にどのように助言しているのかについて紹介する。

 再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が施行されてから、電気主任技術者が太陽光発電システムをスムーズに点検できない場合が出てきたという。

 その背景には、これまで思いもしなかったような場所に太陽光発電システムを設置するケースが出てきたことがある。遊休地や建物の屋根の上だけでなく、いまや貯水池の上や、ビニールハウスの上、田畑など、従来は電気工作物の設置を想定していなかった場所にまで、売電を目的とした太陽光発電システムを設置するようになった。

 こうした発電システムに対して、電気事業法の保安規程で定められた点検を、安全かつ効果的に実現するために、従来にない工夫が必要になっている。特に、課題となっているのが、「電気主任技術者が、近づいて正しく点検できるかどうか」だという。

 正しく点検するには、発電システムに近づく必要がある。例えば、ビニールハウスの上や、中古の貨物コンテナの上に太陽光パネルを並べている場合、設置した個所に登って設備を点検するのは簡単ではない。本来ならば点検用の通路やスペースを設けておく必要がある。しかし、現実には、経済的な事情、立地上の理由から、安全に点検できるだけの通路やスペースがないことも多い。