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図A-1 MiOneの外観
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幻のスマートフォン。あまりの入手難から中国でそう呼ばれている製品がある。Xiaomi社が2011年秋に発売した「Mi One」だ(図A-1)。幸運にもこの製品の入手に成功した。設計コンセプトなどを把握するため、分解・調査を試みた。

 分解してみると、いわゆる山寨機とは一線を画した、通常のスマートフォンの構造をしていた。採用している電子部品は、Qualcomm社をはじめとする大手メーカーのものだ。中国の製品には珍しく、グラファイト製の放熱シートが使われていた。

 ただ、全体の設計の洗練度は今ひとつという印象を受けた。フラット・ケーブルの取り回しが複雑で、組み立て作業は煩雑だと予想される。アプリケーション・プロセサとDRAMが別のパッケージになっている点は、性能面で不利だ。基板上に実装された部品の向きは不ぞろいで、振動による部品の脱落などを防ぐためのアンダーフィル樹脂は使われていなかった(図A-2)。中国の安価なスマートフォンは「1年で壊れる」と揶揄されることがあるが、残念ながらそのレベルである。

図A-2 内部のメイン基板
部品は両面に実装されている。搭載されている電子部品の向きがわずかに不ぞろいで、振動対策のアンダーフィルも用いられていないなど、未熟な印象を受ける。
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 ただ、初めての端末製品である以上、こうした未熟さはやむを得ないだろう。既存のデザイン・ハウスなどの手を借りず、自力で設計したためであるようだ。後継製品のMi1SやMi2は確実に品質が上がっていると考えられる。