商品は“加工”

 メガソーラー(大規模太陽光発電所)の架台を手掛けるようになってからの日創プロニティの業績の伸びは目覚ましい。固定価格買取制度(FIT)が始まった直後の2012年8月期時点で17億4600万円だった年間売上高は、2013年8月期には63億9000万円と3.7倍に増えた。経常利益も3000万円から27億5400万円へと飛躍した。2014年8月期の予想は売上高76億3000万円、経常利益29億3600万円とさらなる増収増益を見込んでいる。出力1MW以上のメガソーラー向けだけで、2014年4月までに受注した架台は累計で420MW分に達した(1MW未満の案件を除く)。 5月までに500MWに到達する勢いだという。

 

 「1983年の創業から31年、一貫して金属加工の領域拡大を目指してきた」と日創プロニティの石田社長は話す。社名のプロニティはプロセッシング(加工)とインフィニティ(無限)をかけ合わせた造語で、「金属加工の無限大の可能性」を託した。特定分野の製品に縛られることなく、何でもつくれる金属加工技術を追求するという思いを込めている。「“加工”が商品」と石田社長は言い切る。加工技術をベースに建築関連や半導体関連、あるいは造船や農業・畜産など様々な領域の製品を展開している。

 日創プロニティが太陽光パネル用架台を初めて手掛けたのは、ソーラーフロンティア(東京都港区)が宮崎第1工場を建設した2007年ころに遡る。同社が生産する太陽光パネルのうち住宅用の架台に採用されたのが最初だった。

 当時、住宅用市場はパネルメーカーが主導しており、架台は特定メーカーのパネル向け専用に設計し、毎年の値下げ要求も厳しかった。日創プロニティは次第に、学校やガソリンスタンドの屋根などに広がり始めた“産業用”にウェートを移していった(図3)。「現場の状況に合わせた製品の提案など当社独自のスタイルで営業できる」(石田社長)のがその理由だ。

図3 曲面屋根に太陽光パネルを設置する架台を設計
(出所:日創プロニティ
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