福島工場を新設し、東日本で増産

 一層の生産能力拡大も積極的に進めている。4月には2つ目の生産拠点として福島県石川町に建設を進めていた福島工場が完成した。投資額は19億円。広さ4万1000m2の敷地に延べ床面積7800m2の工場建屋が建つ。東日本への供給拠点として太陽光パネル向け架台の生産を始める。

 だが、FITによるメガソーラー市場は数年のブームとの見方もあるなか、強気の増産投資が裏目に出ることはないのだろうか。石田社長は「福島県などはまだほとんどメガソーラー建設に手が付いていない。東北など関東以北では巷間言われるよりも長く建設は続く」と見ている。

 根拠の1つは、固定買取価格が40円(税抜き)あるいは36円(同)で設備認定を取得した案件が東北には数多く残っていることである。経済産業省の調べでは、出力10kW以上の非住宅用の設備認定は福島県の場合、出力換算では全国的にも多い1523MWに上るのに対して稼働済みはまだ88MWしかない(2014年1月末時点)。同規模の設備認定を取得している鹿児島県(設備認定1691MW中250MWが稼働)と比べると開発の進捗は3分の1程度だ。「福島は大手企業の申請も多く、環境が整えば建設は始まる」と石田社長は見る。設備認定に対する稼働状況から見れば、茨城県、宮城県、青森県なども今後、建設が急増する可能性が大きい。さらに、再生可能エネルギーの増強政策を打ち出している福島県などでは買取価格が下がっても建設は続くという読みもあるようだ。

 とはいえ、買取価格が下がっていく中で建設費のコストダウンは大きな課題だ。日創プロニティが出荷する架台単価もこの1年で3割程度下がったという。工事作業者の人件費が上昇する中、今後は全体の工法の見直しが焦点になってくると石田社長は考える。「これまで3mおきに設置していた基礎の間隔を5mに延ばすなど基礎工事のコストを下げることが考えられる。そうした工法を実現するための架台の設計や部材の供給を提案できるかが鍵を握るだろう」。日創プロニティには最大長さ6mの板金を折り曲げ加工できる装置が2台あり、5m間隔の基礎に対応する架台部材の供給が可能という。架台メーカーも総合的な技術力が問われる局面にさしかかっている。