エネルギー基本計画の最大限加速する「3年間」との関係

――エネルギー基本計画で掲げる、再エネを最大限に導入加速する「3年間」と、固定価格買取制度で掲げる、事業者の利益に配慮する「3年間」との関連性はあるのか? 2015年度の買取価格の算定に影響するのか?

村上 エネルギー基本計画の「3年間」は2013年~15年、固定価格買取制度の「3年間」は2012年度~14年度で、1年間、ずれている。そもそも固定価格買取制度は法律で決まったもので、3年間は発電事業者の利益に配慮することになった。閣議決定によるエネルギー基本計画の「3年間」とは意味合いが違う。エネルギー基本計画の「3年間」と基本的には関連しない。2015年度の買取価格については、繰り返しになるが調達価格等算定委員会での議論次第になる。

経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー対策課の村上敬亮課長

――エネルギー基本計画を読むと、今後は太陽光発電よりも、風力に注力するという印象を受ける。

村上 注力するポイントを相対的に風力発電に移すものの、太陽光発電は分散型電源として重要で、引き続き手を抜かずに取り組んでいくとの趣旨だ。

 例えば、メガソーラー(大規模太陽光発電所)の設備認定の申請は、すでにピークを越えていると認識している。それならば、現時点でこれ以上、アクセルを踏み込む必要がない。現状で重要なのは、太陽光だけで設備認定済みの20GW分に達する建設プロジェクトが、いち早く稼働すること。条件の良い、大規模な太陽光発電所は、すでに設備認定されており、今後、大規模な案件がどんどん出てくるとは考えにくい。

――太陽光発電設備に関する報告徴収の結果、「土地の取得、賃貸などにより場所が決定しているか」、「設備の発注などにより設備の仕様が決定しているか」という、二つの要件を満たしていない建設プロジェクトについて、設備認定を取り消すことも決めた。

村上 約5000件を聴取して、件数ベースで約1割、容量ベースでは約2割が、現時点で取り消しの対象になった。ただし、今回の取り消し対象以外の設備認定済みの案件が、すべて完成するのかどうかは、わからない。

 議論が混同されがちだが、1kWh当たり42円の買取価格で実現できるのかどうかという問題と、そもそも実現できるのかという問題は、別だと捉えている。同42円で実現できない案件でも、別な価格で実現できるようになる企業もあるだろうし、同42円で実現できなかったら、事業そのものを取りやめる企業も出てくるだろう。