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講演する鈴木氏
講演する鈴木氏
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 エーザイ 上席執行役員 事業開発部部長の鈴木蘭美氏は、2014年6月11日に開催された「第1回 健康長寿ループの会」(東京大学 本郷キャンパス)に登壇し、同社が準備中の高齢者向けヘルスケアサービスについて講演した。講演タイトルは「東大COI わすれなびと」である。

 「わすれなびと」は、東大COI拠点で開発を進めている高齢者向けのコンシェルジュ型ヘルスケアサービス。開発のコアメンバーは、エーザイの他、ココカラファイン、The Systems Biology Institute、NTT、ベネッセコーポレーション、理研ジェネシスである。

 同サービスでは、「わすれなびと ポータル」と呼ぶポータルサイトを用意し、登録者が診療・看護情報や服薬情報をオンラインで管理できるようにする。加えて、ゲノム解析やオミックス解析を行い、個々人のゲノム情報や免疫プロファイルに基づく健康指導も提供する。ゲノム解析やオミックス解析はコホート研究の一環として実施するが、従来型コホートとの違いは「個人参加型でデータ還元型、そして産業介入型であること」(鈴木氏)だという。

 同サービスで重点を置くのは、認知症やパーキンソン病、骨粗しょう症など、高齢者特有の疾患の予防だ。例えば認知症については、東京大学医学部附属病院(東大病院)で年1回診察を受けたり、半年に1回主治医のチェックを受けたりできるようにする。エーザイはかねて「認知症患者が住みやすい社会づくり」に力を入れており、地方自治体との協業や、情報提供サービス「e-65.net(イーローゴ・ネット)」の運営を行ってきた。

 「わすれなびと」の利用者の登録は東大病院や高齢者施設、介護施設などで実施する。2014~2015年度初頭にパイロットとして50人の登録を募る。2015年度に150人を加えて事業化の準備を進め、2016年度に事業化する計画。2020年度までに30万人以上の登録を目指し、海外にも展開する考えだ。65歳以上の国民(3186万人)のうちの10%が登録すれば、月額3000円のサービスで年間1100億円の売り上げにつながるとして、同事業のポテンシャルへの期待を示した。