センサーネットワークなどのソーシャルデバイスを活用して、社会課題の解決を目指す事例が相次いでいる。そうした取り組みを紹介する。
ソーシャル・デバイス徹底活用
目次
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キャパシター埋め込みで無線センサーを高集積化
無線センサー端末を小型化する上で重要な高集積化技術を大日本印刷などが開発した。受動部品の数を減らして低コスト化できる。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」(2011年度~2014年度)の最…
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低照度で発電しセンサー駆動、分散蓄電も
無線センサーネットワークを構成するセンサー端末には、出力や容量に限りのある電源を使って、所望する測定データを得られる、低消費電力の回路が重要となる。こうした回路の技術を日立製作所などが開発した。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・…
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室内光の発電効率を倍増、色素増感型太陽電池に工夫
無線センサーネットワークにおいて、課題となるのが端末への電力供給である。配線が不要、交換が不要な電源が不可欠となる。このための電源をロームなどが開発した。
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室内光で発電できる太陽電池、折り曲げ可能で設置しやすく
無線センサーネットワーク端末をメンテナンスフリーにするためには、交換が不要な電源が欠かせない。このための電源を東京工業大学、日清紡ホールディングス、住江織物、信州大学が開発した。
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赤外線アレーセンサーで空調のムダを検知
オムロンが実験、故障発見にも活用
室内の温度や人数に応じて、空調を最適に制御できれば、省エネルギー化できる。このためのセンシング技術をオムロンなどが開発した。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」(2011~2014年度)の…
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ポリマーで作ったVOC濃度センサー
空調の稼働時間を大幅削減できる手法をオリンパスが開発
さまざまな工場で使われる有機溶剤。その濃度を抑えるため、現在は空調を常に稼働させていることが多い。有機溶剤の濃度を測定できれば、空調の稼働時間を最適化でき、大幅な省エネ化が見込める。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワーク…
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イオン液体使う新しいCO2濃度検出技術
オムロンが開発、空調機器へ応用
工場やオフィス、店舗では、室内のCO2濃度を一定値以下に抑えることが求められており、そのために空調を常に稼働させることが多い。CO2を検知することで空調の稼働時間を減らし省エネにできる。オムロンは、省エネ化に有効なセンシング技術を開発した。以下は、同社で開発にあたった本多祐仁氏が明らかにした内容であ…
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クリーンルームの省エネ化、人の出入りで空調制御
セイコーインスツルが塵埃量センサー活用で効果
塵埃量を抑えるために常に空調を稼働させるクリーンルームは、省エネの余地が大きい。省エネ化を無線センサーネットワークの活用で実現した事例を紹介する。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」(20…
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電線に貼る電流センサー開発、太陽電池駆動も
主要設備からの電力供給で動く周辺設備も計測、横河電機が語る
工場などにおいて、主要設備から電力の供給を受けて稼働する周辺機器の消費電力を計測する技術を横河電機などが開発した。無線センサーネットワークの活用によって実現した。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロ…
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電力計測で工場設備を最適稼働、東電が語る省エネの次
無線ネットによる次世代ファクトリー
一般に工場における電力使用量は、照明や空調などで約4割、残りの約6割を生産プロセス関連の設備が占めている。工程と運用方法を最適化し、生産能力を維持しながら電力使用量を削減できれば、省エネ化とともに、コスト削減を期待できる。
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ビル大空間の温度ムラを見える化、無線センサーネットで
大規模ビルの省エネ化をNMEMS技術研究機構・清水氏が解説
大規模なビルでは、どのように省エネルギー化を実現していくべきか。コスト面から、BEMS(ビル・エネルギー管理システム)を導入するのが難しい場合、無線センサーネットワークの活用が有効になる。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネット…
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“貼るだけセンサー”で誰でも省エネ
中小ビルの省エネ化事例をダイキン・西野氏が紹介
BEMS(ビル・エネルギー管理システム)を導入するのが難しいビルでは、どのように省エネルギー化を実現していくべきなのか。無線センサーネットワークの活用がカギを握ると、ダイキン工業の西野淳氏が説いた。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセン…
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セブン-イレブン2000店でのセンサーネット活用例
産総研・藤本氏が解説
コンビニエンスストアにおいて、センサーネットワークは、どのように応用されていくのか。セブン-イレブン・ジャパンの約2000店に展開した成果を、産業技術総合研究所(産総研)の藤本淳氏が解説した。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・…
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ウエアラブルセンサー活用の秘訣、東大・板生氏が語る
ウエアラブルセンサーをどのように応用サービスにつなげていくべきか。この課題にいち早く取り組んできた東京大学 名誉教授の板生 清氏(ウェアラブル環境情報ネット推進機構 理事長)が語った。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワ…
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コンビニや工場をセンサーで見える化、国プロが最終報告会
社会インフラや建物内など、さまざまな環境で必要なデータを集めて分析し、サービスの向上や省エネルギーなどにつなげていくための技術開発を目的とした「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」の最終成果報告会が2015年2月26日、国立科学博物館(東京都台東区)で開催された。
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センサーだけではない、光通信技術の応用が医療や社会を変える
カナダMicralyne社が語る
欧米では、センサーやその要素技術の研究開発側から、ソーシャルデバイスの応用まで連携して取り組まれる傾向が強い。「ナノ・マイクロ ビジネス展」(2014年4月23日~25日開催)と併催の「第20回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム」において、センサーやそこで必要な微細加工技術の受託加工の大手であ…
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携帯機器やウエアラブルへの応用をセンサーから支える
フィンランドVTTが語る
建物や人間などの状態を把握するためには、センサーが欠かせない。センサーやその要素技術の研究開発側からも、社会全体に広がる応用へのアプローチが進められている。欧州最大の研究機関の1つであるフィンランドVTTのAarne Oja氏が、ナノ・マイクロ ビジネス展(2014年4月23日~25日開催)と併催の…
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「健康寿命」を延ばすセンサー、タニタが語る
超高齢化社会を支える技術を開発者が詳説
高齢者に多い疾病の原因をセンサーで簡便に把握する手法が、今後の医療には不可欠になる。こう強調するのはタニタの新藤幹雄氏(開発部 部長)だ。「ナノ・マイクロ ビジネス展」(2014年4月23日~25日開催)と併催された「第20回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム」での「超高齢化社会を支える健康機…
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デンソーが語るパワーデバイス、クルマから街を変える
自動制御の実現や、電気自動車の普及、安全性の一層の向上など、自動車の今後の進化には、半導体やセンサーが欠かせないものとなっている。「ナノ・マイクロ ビジネス展」(4月23日~25日開催)と併催の第20回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムでのデンソー 半導体先行開発部 担当次長 菅原 良一氏の…
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構造物の劣化とセンサーデータ、相関のカギは“剛性”
横浜国立大学の西尾氏が橋梁モニタリングを語る
橋は、架けられてから数十年間の長期にわたって使い続ける社会インフラである。その損傷などをできるだけ早く発見し、対処するための手法として、センサーによる計測を応用したモニタリングに注目が集まっている。「ナノ・マイクロ ビジネス展」(4月23日~25日開催)と併催の第20回国際マイクロマシン・ナノテクシ…