
照明学会から
目次
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紫外放射を用いた皮膚疾患治療、LEDを使った臨床研究進む
生体・医療への光放射の応用
痛みや副作用が少なく、患者の“Quality of Life(QOL)”の向上に有効な医療が求められている。従来の外科的な手術から、光・放射線・熱などを用いた、新しい治療方法が注目されている。
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LEDを活用する北陸新幹線E7/W7系の客室照明
2015年3月14日に、北陸新幹線の東京-金沢間が開業した(図1)*1。北陸新幹線は、1965年の構想から50年の時を経て、ようやく実現した北陸地方念願の整備新幹線である。営業最高速度は260km/h で、最速で東京-富山を2時間8分、東京-金沢を2時間28分で結び、東京-金沢間は従来の鉄道と比較し…
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ヘッドランプの光学系、LED化で大きく進化
自動車用外装ランプへのLED搭載は1988年のハイマウントストップランプから始まり、ストップ/テールランプ、ターンシグナルランプへと初期の段階では標識灯を中心に適用範囲を拡大してきた。一方、白色LEDは1995年に実用化されたが、ヘッドランプ光源として用いるには高光束と高輝度の両立が必要1)であるた…
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車と道路の照明協調システム
日本国内には、約340万灯の道路灯が設置されている。従来、道路灯に利用される光源の多くは、水銀ランプや高圧ナトリウムランプなどのHIDランプであった。しかし、近年はLEDの高出力化や低価格化が進み、かつ東日本大震災以降の省エネ政策も追い風となり、LEDへの置き換えが進んでいる。次に、トンネル照明にお…
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夜間などにおける交通事故の現状、車と道路の照明協調
近年の全国における交通事故状況として、過去11年間(2001~2011年)に着目し、交通事故統計1)2)をもとに全体および昼夜別交通事故について整理を行った。
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あべのハルカスに導入した調色調光LED照明とは
デマンドレスポンスや地球温暖化防止などを背景に、これまで以上に節電や省エネルギー化、ワークスタイルの変革が求められている。また、オフィスの知的生産性向上への関心が高まるなど、業務効率の改善が課題となっている。しかしながら、蛍光ランプを外すなどの視環境の悪化を伴う省エネルギー対策も散見される。
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夜間室内照明が生体へ与える影響、年齢や民族で違い
光のサーカディアンリズムとメラトニン分泌への作用の個人差
ヒトの様々な生理現象(体温、心拍、ホルモン分泌、睡眠覚醒サイクルなど)は約24時間周期で変動している。この約1日を周期とした変動をサーカディアンリズム(概日リズム)と呼ぶ。サーカディアンリズムは脳の視床下部に存在する体内時計によって調節されているが、時間的な手がかりもなく常に一定の環境下で生活を行う…
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植物工場での野菜生産、LED導入でコストはどの程度減る?
植物生産において、光は生長に最も大きな影響を及ぼす要因である。特に、近年、人工照明を備えた完全人工光型植物工場が各地に建設され、蛍光ランプ、さらには光合成作用に有効な植物育成用LED照明が開発され、野菜などの生産が進められている。ここでは、植物工場における生育光源としての光応用の現状を紹介する。なお…
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仮設建築群地域における避難誘導照明の整備
岩手県陸前高田市を対象として
岩手県陸前高田市は、隣接する同県大船渡市や宮城県気仙沼市と共に三陸海岸の南寄りに位置する。山が海に迫る地形が続く三陸海岸でも複雑な地形を有し、典型的な沈水海岸である。リアス式海岸の広田湾の奥に市街地が広がり、津波が高くなりやすい地形であったため、かねてから防潮堤などの津波対策を誇っていた。しかし、2…
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可視光通信技術を用いた3次元位置計測システムの開発
LED 光源応用の新しい展開 -IT、フォトニクスとの融合-
橋梁やトンネルなどの建設工事では、構造物を精度良く建設するために測量は不可欠な技術であり、頻繁に実施されている。測量技術は近年、測量機器の開発、改良が進むとともに、GPSを用いた測量システム1)など、新たな測量システムも開発、実用化されている。この中で、航空写真だけでなく、近年、技術的進歩が著しいデ…
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照明で照らされた室内の“明るさ感”に外光が与える影響
照明によるエネルギー消費を削減する有効な手段の一つに昼光の利用がある。とくに昼間の利用が多いオフィスにおいては、省エネ効果が大きくなることが期待される。しかしながら昼光を照明として扱う場合、その光量の強さ、室内での光量の偏在などの影響により、期待されたほど室が明るく感じられないことがある。これは期待…