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 日本医師会の石川氏は、「個人情報を保護するための法制度を、きちんと作ってほしい。現行の法は、医療情報の流通を促進することに基盤を置いていると感じる」と述べた。続いて、「以前民主党政権時代に、副大臣に『医療連携をやりたいなら、番号制度を導入したら楽なのでは』と言われたことがある。しかし、年収も年金も一切合財が全部見えるような番号は必要ないのでは」との懸念を表明した。

 加えて、「生まれてから死ぬまでの病歴を、果たして見たいものか。例えば、学生時代に失恋してうつ病になってこんな薬を飲んだ という情報など後から見たくないのでは」とし、企業の就職活動の際にも「マイナンバーを提出するだけで、履歴書が不要になる可能性がある。そうなると、病歴まで判明してしまいかねない」と懸念を表明。「将来の医療・医学に役立つかもしれないので、本人同意の下で使える きちんと守られた世界を希望する」と述べた。

 これに対して向井氏は、「例えば、税務署では所得情報を見られるが、年金の情報は見られない。システム上で、情報が見られないようにしている。法律でも、『Aの情報はBで使う』というふうに、すべて規定している」と反論。マイポータルに関しても「厳格な個人認証を使う。見たい時に見たい情報だけを見られる仕組み」と説明した。


この記事はITpro 「ITで“今度こそ”変わる日本の医療」から転載したものです。