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ワンストップでの支援体制を構築

 ファルマバレープロジェクトが始動して10年余り。この間、医療や健康をテーマとする地域プロジェクトが全国で続々と立ち上がってきた。こうした状況から、「もう一度アクセルを踏んで次の成長へ向かいたい」(静岡県 経済産業部 新産業集積課の水口秀樹氏)と県担当者は話す。そこで、オープンイノベーションの新拠点として、プロジェクトへの新規参入の促進や製品化の加速、国内外への販路拡大などを担う拠点を設ける。

 この新拠点は、静岡がんセンターのそばにある廃校した高校(旧 長泉高校)の敷地に構築する。旧校舎や体育館を改修して使うとともに、3つの新棟を建設。敷地面積は4万m2、施設規模は1万6000m2に及ぶ。

 この新拠点では戦略的に3つのゾーンを設けて、ワンストップでの研究支援や、静岡がんセンターなどとの連携環境を入居企業に提供する。ファルマバレーセンターの事務所やレンタル用の事務所・研究室から成る「プロジェクト支援・研究ゾーン」、地域企業支援に協力する大企業などが研究開発や生産に使う「リーディングパートナーゾーン」、地域の中小企業が事業拡大に向けた開発や生産に使う「地域企業開発生産ゾーン」の3つだ。

新拠点の概要
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 既に2社の入居が決まった。医療機器大手のテルモがリーディングパートナーゾーンに、医療機器向け機械部品などを手掛ける東海部品工業が地域企業開発生産ゾーンにそれぞれ入居する。テルモは、静岡県富士宮市にある開発拠点「MEセンター」を移設する。同拠点が「手狭になっていたことから、移転先を探していた」(テルモ 上席執行役員の赤池義明氏)という。MEセンターには255人が在籍している。移設後は、静岡がんセンターとの共同研究や、新拠点の近くに所在するテルモの「メディカルプラネックス(総合医療トレーニング施設)を活用した共同開発を進める」(赤池氏)。

 新拠点は2015年3月に着工する。同年4月には、レンタル用の事務所や研究室の入居募集を開始。2016年4月の稼働開始までに「できる限り多くの施設を埋めたい」(静岡県の水口氏)としている。