「2030年に再エネ比率30%」の土台はFIT

――「2030年に30%」という目標は、どのようにして達成するのか。

公明党の江田康幸・衆議院議員(党政務調査会副会長)
(出所:日経BP)
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江田 固定価格買取制度(FIT)の適切、かつ、安定的な運用が土台になる。FITは、民主党政権時代に成立した法案だが、その内容をつめていく段階では、野党時代の公明党の意見が大きく反映されている。

 政権側の当初の案は、制度として不備な点が散見されるものだった。そこで、先行するドイツをはじめとする海外のFITを調査した上、不備を修正してもらった経緯がある。

 また、再生可能エネルギーを導入しようとしても、連系したい送電網の容量不足などによって、導入を断念する場合が多い。この状況を改善するために、地域内の送電網の整備、地域間連系線の強化が重要になってくる。さらに、技術開発によるコストの低下もポイントになってくる。

 送電網の整備については、政府に要請し、地域内の送電網、地域間連系線の整備に関する実証事業を開始してもらった。

 地域間連系線については、北海道と東北を結ぶ北本連系線の容量を、現在の60万kWから90万kWに拡張する。公式な決定は今後になるが、さらに130万kWに増強していく。

 このほか、導入補助金、税制優遇措置、低利融資制度など、制度面からの支援も含めて、政策を総動員して「2030年に30%」という目標を実現していく。

 「2030年に30%」という数値は、公明党の目標ではあるものの、4月に改定された政府のエネルギー基本計画にも反映されている。今年4月に閣議決定したエネルギー基本計画では、「これまでのエネルギー基本計画を踏まえて示した水準を更に上回る水準の導入を目指し、エネルギーミックスの検討に当たっては、これを踏まえる」ことが示された。

 「これまでの水準」は脚注に記載され、「2030年に再生可能エネルギーによる電力の比率を21%、その発電量は2140kWh」となる。この水準を超えるという宣言になっている。

 この実現には、政策の総動員が必要になる。予算や中長期的な目標、各種の小委員会での議論に反映され、その方向で政策が立案されていくことになるだろう。