エネルギーミックスの検討も始まる

――エネルギーミックスに関する比率の表記はなくても、再生可能エネルギーに関する目標値は事実上あり、今後の議論はこれをベースに進んでいくと。

公明党の江田康幸・衆議院議員(党政務調査会副会長)
(出所:日経BP)
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江田 エネルギーミックスの比率については、「これまでのエネルギー基本計画を踏まえて示した水準を更に上回る水準の導入を目指し、エネルギーミックスの検討に当たっては、これを踏まえることとする」と記述されていることから、これまでの水準を上回る再エネ導入比率をベースに検討が始まらないといけない。

 実際に、総合資源エネルギー調査会において、6月に省エネ小委員会、新エネ小委員会、原子力小委員会の三つがスタートし、検討が始まった。

 焦点の一つは、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働の成否にある。原子力規制委員会が示した最高の水準を満たしており、今後、周辺住民や自治体などの同意が得られれば、再稼働する可能性がある。

 もう一つの焦点は、2015年末に開催される、国連気候変動枠組条約の「第21回締約国会議(COP21)」になる。2015年春以降、COP21に向けて日本からも2020年以降のCO2削減目標を表明する必要がある。この一環として、エネルギーミックスの比率を示すことになる。

FITを競争が働く仕組みに

――FITについての議論が、新エネルギー小委員会で始まっている。FITについては、特に、国民負担の増大が課題となる。

江田 「2030年に30%」という目標を実現していくために、土台となるのがFITである。ただ、国民負担の増大という懸念に対する議論の一つに、20年間、固定価格で買い取るという仕組み上、競争や効率化のインセンティブに乏しいとの指摘もある。

 そこで、FITによって再生可能エネルギーの導入を加速する一方で、制度を適切に修正し、競争が働く仕組みを取り入れることで、国民負担の増大をできる限り抑制していく検討も始まりつつある。FITの導入が早かった欧州でも、競争原理が働く形での制度変更が検討されており、国内でもそうした方向になるだろう。