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 2014年は、日本における個人向け遺伝子検査サービスの“元年”と言える。ヤフーやディー・エヌ・エー(DeNA)といった大手サービス事業者が、この市場に相次ぎ参入した。米国で先行していた個人向け遺伝子検査サービスが、日本でもようやく市民権を得つつある。

 一方、遺伝子検査を裏側で支える解析装置(DNAシーケンサー)の世界では、米Illumina社やスイスRoche社などが市場を寡占しており、日本企業の存在感は希薄だ。人の全遺伝情報(ヒトゲノム)を1000米ドルを切る価格で解析することを狙う次世代DNAシーケンサーの開発競争にも、日本勢は実質的に加わっていない。

 こうした状況を覆そうと2013年1月に発足した日本のベンチャー企業が今、世界から熱い注目を集めている。大阪大学発ベンチャーの「クオンタムバイオシステムズ(Quantum Biosystems)」だ。大阪大学 産業科学研究所 特任教授(元・教授)の川合知二氏(NEDO技術戦略研究センター長)と、同教授の谷口正輝氏のグループの研究成果を産業に応用することを目指す。

 クオンタムバイオシステムズには今、次世代シーケンサーの開発を手掛ける米国企業などから、移籍の応募が殺到しているという。同社はなぜ、それほどの注目を集めているのか。その理由を、分析機器に関する展示会「JASIS 2014」(2014年9月3~5日、幕張メッセ)で川合氏が自ら語った。

講演する川合氏
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