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 2014年9月3~5日に開催された分析機器の展示会「JASIS 2014」(幕張メッセ)では、大阪大学 産業科学研究所 特任教授でNEDO技術戦略研究センター長の川合知二氏が、「1分子解析技術を基盤とした革新ナノバイオデバイスの開発研究」と題して講演した(関連記事)。これに続き、同氏らの研究成果の産業化を目指すベンチャー企業、クオンタムバイオシステムズ(Quantum Biosystems)から、代表取締役社長 兼 CEOの本蔵俊彦氏が登壇した。本蔵氏は「1分子計測技術が切り開く新たなる市場と産業」と題し、同社の技術が持つインパクトを市場や産業動向の観点から語った。

講演する本蔵氏
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 本蔵氏はまず、「ヒトゲノムを100米ドルで1時間で読み出せる」ことを狙う次世代シーケンサーの開発競争が激化していることを紹介。その上で、こうした次世代シーケンサーのベンダーは日本には実質的に存在しないものの、その実現に向けた「要素技術において、日本企業が果たしている役割は大きい」(本蔵氏)とした。その意味で日本には、次世代シーケンサーにおける「技術的優位性があり、我々のようなベンチャーができたのは必然だった」(同氏)。

 一方、クオンタムバイオシステムズは海外の技術者にも門戸を開いている。競合の英Oxford Nanopore Technologies社から2人を招き入れた他、「米国の大手シーケンサー企業などから、かなりの数の(転籍)応募がある。我々のキャパシティーは大きくないので、待ってもらっている状態だ」(本蔵氏)という。1分子の分解能を示す測定データを2014年1月に発表したことが、注目を高めるキッカケとなった。