ストリング数が1回路多い

 次に、設計図面と見比べました。すると、この接続箱に接続されているストリング数が、設計図面よりも1回路、多いことに気付きました。

 この場合、ストリングが、設計図面の通りに構成されていない可能性があります。そこで、施工業者に確認すると、やはりストリングの直列接続の枚数を、6~11枚という構成に変更したとのことでした。

 設計では、1台の接続箱に、11枚の太陽光パネルを直列に接続したストリング10回路を出力する構成としており、設計通りであれば、太陽光パネルから無駄なく出力を取り出すことが可能でした(図1)。

図1●図面通りに、直列するパネルの枚数をすべて11枚で構成すれば、出力ロスが少ない
直列接続する太陽光パネルの枚数を、すべて同数の11枚でストリングを構成した場合(出所:中部電気保安協会)
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 ストリング単位のパネルの枚数を揃え、直流電圧を同じにすることで、出力を無駄なく取り出せる理由は、パワーコンディショナー(PCS)が、ストリングの出力に対して、電流と電圧を最適に制御し、最大の電力量(電力点)になるように制御しているためです。これを「MPPT制御」といいます。

 もし、直列で接続された太陽光パネルの枚数が不揃いで、ストリングごとの最適動作電圧が異なっている場合、PCSは、直列に接続された太陽光パネルの枚数が少なく、最大電力点が低い電圧のストリングに合わせて制御します。

 これによって、他のストリングもすべて、低い出力のストリングの最適動作電圧で出力することになってしまい、出力のロスが大きくなってしまうのです。