直列接続数が6~11枚とバラバラ

 今回の例では、直列接続された太陽光パネルの枚数が6枚のストリングが2回路、7枚のストリングが2回路、10枚のストリングが4回路、11枚のストリングが4回路、1台の接続箱につながれていました。

 このように直列接続するパネルの枚数がバラバラになると、PCSは、最大電力点が低い電圧のストリングに合わせて制御するため、太陽光パネルから取り出せるはずの電力のうち、出力できずにロスしてしまう電力が多くなると推定されます(図2)。

図2●太陽光パネルから取り出せるはずの電力のうち、出力できないロス分が多くなる
直列接続する太陽光パネルの枚数を、6~11枚でストリングを構成した場合(出所:中部電気保安協会)
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 図1、図2のいずれも、110枚の太陽光パネルで構成したものですが、取り出せる出力は、直列接続枚数を同じにした図1に比べて、図2の構成のまま発電した場合、明らかに少なくなってしまいます。

 こうした効果を施工業者に説明し、直列接続する太陽光パネルの枚数を、設計図面の通りに改めてもらいました。

故障時の把握の遅れの原因にも

 設計図面の通りにストリングが構成されていないと、想定よりも出力が減ること以外にも、問題が生じる可能性があります。

 例えば、太陽光パネルに漏電などの故障が生じた際、その故障の把握やパネルの特定が遅れること、出力低下時の原因を把握する際に、不要な時間を要してしまうことなどが想定されます。

 いずれも、太陽光発電事業者に迷惑が及ぶもので、こうした理由から、竣工検査において、太陽光パネルのストリングの構成が設計図面通りに施工されているかどうか、確認することが重要です。

(次回は、10月16日(木)に掲載予定)