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出典: VentureClef
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スマホで睡眠状態をモニター

 専用センサーを買わなくとも、スマホの加速度計を使ったスリープトラッカーアプリでも、睡眠状態をモニターできる。Azumioはカリフォルニア州パロアルトに拠点を置くベンチャー企業で、デジタルヘルス・アプリを開発。数多くのアプリを提供しているが、その中で「Sleep Time」アプリは睡眠状態をモニターする(上の写真)。アプリで目覚ましをセットし、スタートボタンを押して利用する(左側画面)。スマホは枕の下に、ディスプレイ面を下にして置いておく。

 アプリは、床に入ってから朝目覚めるまで、利用者の動きで睡眠状態をモニターする。測定する項目は、浅い眠り、深い眠りとREM睡眠、起きていた時間など(右側画面)。このデータから、アプリが眠りの効率を算出して表示する。上のグラフでは76%だが、快適な眠りには85%以上が必要とされるため、改善の余地があることを示している。

 筆者もこのアプリを使っているが、睡眠の質を客観的に把握でき、快眠できなかったときは、その原因を探ることもできる。今まで“闇の部分”であった睡眠の解析をアプリで手軽に行え、健康管理の面で大きな進歩となった。

 一方、明らかに間違いと分かる計測結果が表示されることもあり、スマホで計測することの限界も感じる。精度の高いデータを求めるには、Senseのような専用センサーが必要となる。睡眠解析は健康管理の重要な部分で、スリープトラッカーが日常生活の必須機能になりつつあることを感じる。

宮本 和明(みやもと かずあき)
米ベンチャークレフ社代表
宮本 和明(みやもと かずあき) 1955年広島県に生まれる。1985年、富士通より米国アムダール社に赴任。北米でのスーパーコンピュータ事業を推進。2003年、シリコンバレーでベンチャークレフ社を設立。ベンチャー企業を中心とする、ソフトウエア先端技術の研究を行う。20年に及ぶシリコンバレーでのキャリアを背景に、ブログ「Emerging Technology Review」で技術トレンドをレポートしている。
 この記事はITpro 「「宮本和明のシリコンバレー最先端技術報告」から転載したものです。