PR

立ち遅れる日本のICT活用と人材育成

 その上で、医療へのICT活用では欧州(EU)が先行しているとし、高齢者の暮らしを“包み込むように”支援するAAL(ambient assisted living)技術の開発が盛んに進められていることを紹介。中国でも医療関連の「画像処理技術に関する論文が量産されている」とした。

 人材育成でも日本は立ち遅れているという。例えば、米国では医療工学分野で「BioDesign」と呼ぶ、人材育成に比重を置いた研究プログラムが盛ん。そのメッカである米Stanford Universityは、インドや中国、台湾などから優秀な学生を集め、世界で活躍できる人材を育成するとともに、ベンチャー起業も積極的に支援しているという。これは「いわばStanford Universityの“世界戦略”。日本ではこうした戦略的な人材育成が行われていない」。

「BioDesign」の重要性を指摘
[画像のクリックで拡大表示]

 小山氏は今後、日本においても医療と工学の融合領域の研究開発や人材育成を加速する必要があると訴えた。「(多くの生物が誕生した)カンブリア紀と同じように、どんどん新しいものを作り、その中から産業化できるものを生み出していけばいい。医療機関もイノベーションに積極的に加わり、臨床現場の声を開発にフィードバックする仕組みを整えていくことが大切だ」。