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さまざま医療プロセスをデジタル化

 基調講演に続いて、プロジェクトの拠点リーダーを務める陳延偉氏(立命館大学 情報理工学部 教授)が登壇。プロジェクトの狙いや概要、実施体制などを説明した。

プロジェクトリーダーの陳氏
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 同プロジェクトが実現を目指すのは、(1)個々の患者に合わせた最適な医療と看護、(2)ICTを用いた「いつでもどこでも」高効率な教育訓練、(3)熟練医療従事者の技術・ノウハウの保存と伝承、の3つであるという。そこに向けて「患者ごとのプロセスモデルに基づく手術支援システム」を開発する。

 ここで“プロセス”とは医療行為における目的ある一連の行動を指し、それを認識・分析・アーカイブ・検索できる形にすることを“プロセスモデリング”と呼ぶ。具体的には、ICTを活用することで、個々の患者の臓器などの生体情報のモデリング(診断)→そのモデルに基づく手術計画策定・訓練・遠隔指導(手術前)→手術のモニタリング・記録(手術中)→手術の事後分析・評価(手術後)というサイクルを確立することを目指す。

 プロジェクトは3つの研究グループに分かれ、互いに連携して研究を進めている。患者の生体情報のモデル化を担う「計測・モデリンググループ」、手術の遠隔訓練などに使うVR手術シミュレーターを開発する「シミュレーション・可視化グループ」、手術のモニタリングや記録、手術プロセスのモデル化を担当する「プロセスモデリンググループ」である。各研究班に、共同研究先の滋賀医科大学の医師1名ずつが加わり、臨床現場からの要望をフィードバックしている。陳氏の説明の後、各研究グループの担当教授が登壇し、研究の内容や進捗を紹介した。