2015年度以降は、FITに頼らない

――FITは、当初3年間は事業者の利潤に特に配慮する、いわゆるプレミア期間とされています。制度の見直しも含め、4年目以降をどのように見ていますか。

鈴木 JPEAの予測では、プレミアム期間の最後の年である2014年度に7.8GWの設備認定があり、その後、2015年度以降は、毎年2.5GW程度の認定に落ち着くと見ています(図1)。年間の設置量は、2020年までは6~8GW、2022年以降は、3GW前後で推移すると見込んでいます(図2)。2015年度以降は、基本的にはFITに頼らなくても、自家消費型を含め、自立的に導入が進む“巡航速度”に入ります。

図2●2030年までの太陽光発電設備の設置量(出所:JPEA)
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 4年目以降の巡航速度に向け、太陽光発電業界が自助努力によって、一層のコストダウンを次のエンジンとして、持続的に成長しなくてなりません。仮にFITの大幅な見直しがあっても、国会での法改正になれば、適用されるのは2016年度からになります。もともと2015年度以降は、「FITに頼らない」という覚悟を前提にしているので、大勢には影響がないとも言えます。

――ただ、太陽光に偏った普及を批判する人は、非住宅用の大規模太陽光の買い取りを停止したり、上限を設けたりすべきとの意見もあります。

鈴木 大規模太陽光の買い取りに上限を設けるという議論は、電源構成のなかで、再エネがどのくらいの割合を担うことを目標にするのか、というベストミックスの議論と連動します。現在のエネルギー基本計画では、「再エネの電源構成を21%以上」と記載しています。かりにこの目標が30%になれば、いまの設備認定量がすべて稼働しても10ポイント近く不足します。太陽光以外の再エネを底上げするにしても、すべての再エネを総動員しないと達成できないでしょう。そうなれば、相対的に立地制約の少ないメガソーラーに上限を設ける、という論拠は見出せないはずです。