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ストックする

 よく考えてみるとよく分かるのですが、例えば、調理をするとか、ストックするといったストーリーに向けて、それ専用につくられた商品もあるわけです。しかし、実は無駄なことではありませんか。なぜなら、全部食器でできるはずなのに、ストックするための容器を皆さんは買っていらっしゃる。余計だと思いませんか。

 それが全部同じものでできるとしたら、これほど省資源で、豊かなことはないですよね。それがすごく貧弱なデザインだったら駄目かもしれないですが、豊かな可能性を感じるデザインだったら、いいですよね。たった1個の家の器を変えるだけで世の中がいかにきれいになるかということで、このストーリーをつくっていったのです。

 調理や冷蔵庫での保存などについては、シリコーンとの組み合わせで専用の容器が不要になりました。そして、ラップの無駄遣いがなくなります。シリコーンを半工業製品に合わせることによって起こした1つのイノベーションです。ラップを使わないというだけなら、これまでも保存容器のたぐいはいろいろありました。それぞれすごくよくできていますが、改めて考えるとストッカー以外に何か使えるかというと、汎用的ではありません。

 ちなみに最近の若い人たちの中には、プラスチック製保存容器に入れ冷凍しておいたご飯を電子レンジで温めて、そのままの容器で食べる人もいるといいます。しかしそんな食の時間が豊かだと思えますか。私たちは、便利であるだけでなく、できるだけいいかたちで食べてもらいたい。いかに食の時間を豊かにできるかということをベースに考えていきました。

 ストックに関しては、驚異的なスタッキングが生まれました。なんと家族5人分が必要とするであろう洋食器を、汎用性あるOSOROに替えると、食器棚の7割が空くのです(当社比較)。収納スペースを削減できます。あまったスペースはいろいろなことに使えます。スマートな暮らしを実現するのに、我慢ではなく、逆手にとった楽しい価値へと変えていく。これが本当にデザインの力だと思います。そういうわけで、私たちは24時間365日楽しめる器ということでデザインをしたのです。