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パシフィコ横浜で開催
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遺伝子変異による家族性アルツハイマー病を追う

 第1に、米国フェニックスのBannar Alzheimer’s Instituteのグループによる「API(Alzheimer Prevention Initiative)」と呼ぶ研究。これはプレセニリンと呼ぶ遺伝子の変異による家族性アルツハイマー病を対象とするもので、1700年代以降に約5000人の子孫のうち2000人近くがアルツハイマー病を患った、コロンビアのある大家系に関する調査をベースとするもの。

 APIでは、家族性アルツハイマー病にかかわる遺伝子変異を持つ患者を対象に「ADAD Trial」と「ApoE4 Trial」と名付けた2つの研究を行う。前者は2013年に被験者登録が始まっており、後者は2015年に登録が始まる。投与薬剤はまだ決まっていないという。

 第2に、米国Harvard Medical Schoolが中心となって進める「A4 trial」。アミロイドβの蓄積が確認された被験者を対象に3年間の追跡調査を行う。1000人規模を登録し、Solanezumabを継続投与する群とそうでない群の経過を比較する。

 第3に、米国シカゴのRush Universityが中心となって1994~2013年に実施した「The Religious Orders Study」。これはカトリックの修道女(男を含む)を対象に、神経性疾患の調査や死後の脳解析などを行ったものである。