何らかの原因で機能を失い、連系前に発熱

 しかし、竣工検査の時点では、送電網に連系しておらず、パワーコンディショナー(PCS)は運転していません。

 それにもかかわらず、バイパスダイオードが発熱していたということは、バイパスダイオードが何らかの原因によって機能を失って短絡状態となり、過電流が循環したものと推測されます。

 この異常を発見した太陽光パネルは、すぐに新しいものに取り換えてもらった後、連系を開始しました。

 もし、こうした1枚の不良パネルを発見できず、そのまま連系を開始した場合、どのようなことが生じる可能性があるでしょうか?

 今回の事例があった太陽光発電所は、出力が900kWで、2台のPCSで構成されています。

 それぞれのPCSの直流入力電圧は、そこに接続されている複数のストリングのうち、最大電力点(最大の電力量になる電流と電圧の積)を実現する電圧が最小になっているストリングの電圧に自動追従します。

 このため、たとえ1枚の太陽光パネルの不良であっても、発電所全体の出力の低下という影響を与える可能性があるのです。

 太陽光発電所は、長い期間、運転するものです。できるだけ早い段階で不良を発見し、健全な状態を長く維持するように努めなければなりません。

(次回は、12月25日(木)に掲載予定)