建築士のノウハウを注ぎ、大雪時も損傷せず

 基礎や架台などの構造物の設計は、一級建築士などの資格を持ち、建築の構造設計に関わってきた設計者が担い、構造に関する知見を生かしている。

 構造に関するノウハウは、どのような面に表れるのか。例えば、「JIS C8955」による構造計算の結果が同じでも、限界に近い負荷がかかった状況で発揮する「粘り」が、より優れる構造にできる。「JIS C8955」とは、日本工業規格の「太陽電池アレイ用支持物設計標準」で、基礎や架台の設計指針の1つになっている。

 構造計算の結果だけでは、負荷に対して弱くなりがちな部分への配慮などは分からないという。数値に収まらない部分に、設計者の実力が生かされる。

 こうしたノウハウは、2014年2月に、関東甲信越が2度の大雪に見舞われた際にも生きた。記録的な積雪によって、交通が寸断され、孤立する地域も生じた中、少なからず被害や影響が及んだメガソーラーが多かった(トラブルシューティングの関連記事)。

 NTTファシリティーズのメガソーラーのある北杜町と群馬県安中市も、記録的な積雪に見舞われた。北杜市のメガソーラーでは、積雪後の1週間、道路に積もった雪の影響で、近づくことすらできなかった。太陽光パネルの上に積もった雪が溶けるまでの間、発電量は低下したものの、発電設備の損壊はなかった。

 北杜市のメガソーラーには、架台の検証エリアを設けている。鉄やアルミのほか、FRP、木材といったさまざまな素材で作った架台、同じ材料で構造を変えた架台、パネルの設置角を手動で変えられる架台などを設置し、検証している(図4)。

図4●北杜市のメガソーラーで架台を検証
不同沈下対策のアルミ製、手動式の設置角可変型、V字型のアルミ製や鉄製、木製、鋼管製なども検証(出所: NTTファシリティーズ)
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