自由な断面形状を実現できる成形の利点を生かす

 既存の構造の架台は、パネルの左右の端を、それぞれ1本ずつの「垂木」と呼ばれる長い柱状の部材に固定する。垂木を設置した後、パネルの外枠を位置合わせしてボルトで止め、パネル同士の配線を接続する。一般的な架台の場合、設置作業者は、架台の下に潜りこんで、ボルトを締めたり配線を接続したりする。雨が降った後は泥だらけになるなど、作業効率に向上の余地が多い。

 こうした工程を、FRPならではの特徴を生かして効率化することが、大きなテーマとなった。その際、カギとなったのは、FRPは部材を「引き抜き成形」の手法で製造できることだった。

 「引き抜き成形」とは、樹脂を含浸させた繊維の束を、型を使って連続的に引き出すことで同じ断面形状を作る成形方法。自由な断面形状を作れる上、連続的に成形するので生産性が向上する。

 こうしたFRPならではの製造プロセスを、最大限に生かせる架台構造を模索した。生産性と施工性がともに高くなる断面形状を検討した。