メガソーラー版REITに期待

――自治体の場合、20年のプロジェクトファイナンスを組成するには簡単ではありませんが、どのように対応したのですか。

渡邉 日本アジアグループのメガソーラーは、資金面で大きく二つに分かれます。コーポレートファイナンスで賄うものと、SPC(特定目的会社)を設立して発電事業者となり、プロジェクトファイナンスによる融資で賄うものです。

 プロジェクトファイナンスによる融資を受けられる場合、JAG国際エナジー(東京都千代田区)がメガソーラーを開発します。プロジェクトファイナンスが難しい場合、国際航業のほか、建設・不動産会社の国際ランド&ディベロップメント(東京都千代田区)が発電事業者となり、コーポレートファイナンスで建設しています。

 また、SPCや国際ランド&ディベロップメントによる発電事業は、純粋な売電事業なのに対して、国際航業による発電事業は、既存事業との相乗効果を狙っています。

 国内で建設したメガソーラーは、基本的に、売却せずに保有しています。ただし、今後は、市場の環境に応じて判断していきます。例えば、東京証券取引所が導入を検討している、インフラ関連のREIT(不動産投信)などの環境が整ってくれば、SPCによる太陽光発電所を、上場して投資家を広く公募することも可能になります。

 上場によって、投じた資金を回収すれば、次のメガソーラーに再投資できます。その場合、われわれのビジネスは、売電ではなく、アセットマネジメントが中心になるでしょう。