EPC、発電事業でもリーディング企業を目指す

――今後、さらにビジネスを拡大していくための戦略を聞かせて欲しい。

トリナ・ソーラーの高紀凡(Jifan Gao)会長兼CEO(最高経営責任者)

高CEO 3つの大きなビジョンを掲げています。まず、2015年までに世界ナンバーワンのサプライヤーになること。次の段階で、EPC(設計・調達・施工)サービスとしてシステム提案まで展開し、この分野でもグローバルでトップクラスになること。そして第3段階として2020年には、再生可能エネルギーの発電事業においても、リーディングカンパニーになることーー。

 目標通り、太陽光パネルのサプライヤーとして、昨年は世界トップになりました。メガソーラー事業に関しても、すでに中国と英国を中心に出力約300MW分の発電所を建設し、発電事業を展開しています。これらの発電所の多くは、EPCサービスも自ら手掛け、プロジェクトを取りまとめました。

――日本でもEPCサービスや発電事業にまで乗り出しますか。

高CEO 日本でも、すでにメガソーラー事業を始めています。出力規模で約2MWから数十MWクラスまで、計画が進んでいます。年間90~100MW分の建設を目指しており、2MWクラスの案件は今年、続々と竣工する予定です。EPCやシステムインテグレーター(SI)として、パワーコンディショナー(PCS)や蓄電池も含めたシステム構築を自社で手掛ける方針で、今後、こうした分野の新部署を設置する計画です。

 スマートコミュニティやスマートエネルギーの構築を目指す日本は、再生可能エネルギー分野における世界のリーディング市場になっていくと見ています。そのなかでトリナ・ソーラーも、新分野の事業でノウハウを蓄積しつつ成長していければと考えています。