高付加価値パネルで500MWの販売を目指す

――高付加価値型パネルの実績と今後の販売目標は?

トリナ・ソーラーの高紀凡(Jifan Gao)会長兼CEO(最高経営責任者)

高CEO 両面ガラスは、欧州・中国を中心に昨年1年間で約150MWを出荷しました。今年から日本でも出荷が伸びるとみています。トリナスマートは、欧州、北米の屋根上を中心に昨年、約30MWを出荷しました。今年は、日本や中国、ほかの新興国でも関心が高まり、出荷が増えると予想しています。両面ガラスとトリナスマートを合わせて、今年は全世界で500MWの出荷を目指しています。

――日本ではFITの買取価格が下がっており、高額商品は販売しにくくなりませんか。

高CEO 両面ガラスやトリナスマートは、確かに従来のパネルに比べ、価格は少し高くなります。一方で、FITの買取価格は徐々に下がっています。しかし、発電量を最大化できるトリナスマートの利点や、両面ガラスの長寿命の特性は、太陽光発電事業者にとって、長い目でみるとメリットがあります。

――トリナスマートは、米ベンチャー企業のタイゴエナジー社の技術を採用して商品化しました(関連記事) 。今後も、こうした提携戦略によって、革新的な新製品を機敏に製品化していくのですか。

高CEO トリナ・ソーラーは、自社の研究施設である「国家重点研究室」で太陽電池モジュールを開発しており、中国で最も革新性の高い企業の1つと見られています。加えて、外部と連携した製品開発も積極的です。ベンチャー企業だけでなく、中国やシンガポールの大学や研究機関とも密接に協力しています。