強度と施工性、コストを並立させるために

 新潟県東部太陽光発電所3号系列は、冬には積雪の厳しい雪国型メガソーラーとなる。提供する架台も、こうした立地条件に合わせた(図5)。

図5●汎用の鋼材を使い、より薄い支柱や金具で求められる強度を実現
新潟県東部太陽光発電所3号系列の架台。折板屋根への知見や、加工技術の高さが生きる(出所:日経BP)
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 発電量を最大化しながら、雪が滑り落ちやすい設置角、積雪時でも雪に埋まらないような設置高、積雪荷重に耐えうる構造が求められる。加えて、施工性やメンテナンス性も重要だ。こうした多くの条件を、要求されるコストで実現するよう苦心したという。

 太陽光パネルの設置角は30度、パネル底部の設置高は180cmとした。阿賀野市の設計積雪量である130cmに、パネルを滑り落ちて地上に積もる分として50cmを想定し、180cmとした。

 架台や金具では、必要な強度を満たす構造を、極力少ない金属部品で実現する方がコスト上、有利になる一方、軽量化や作業性への配慮も求められる。こうした条件は、相反することも多い。

 例えば、積雪荷重に耐えるために強度を高めようとすれば、支柱や金具の厚みを増したほうが有利になる。だが、重くなれば作業性が悪くなる上、材料コストも上がる。

 こうした課題を克服するためには、構造を工夫し、薄い支柱、金具を組み合わせることで、所定の強度を実現する必要がある。材料には、汎用鋼材を使う。そこに、折板屋根への知見や、加工技術の高さが生かされるという。

 苦労するのは、要求されたコストを満たすことである。「必要な機械的性能を出すこと自体は、それほど難しくはない。顧客の希望するコストで性能を満たすことが容易でない場合があり、鋼材を軽くするために、設計変更や試作を繰り返すことになる」(新保光由取締役 技術室・品質管理保証室管掌)という。

 架台設計は、顧客によって重視するポイントから異なるため、構造設計や製造方法は、太陽光発電所ごとに変わってくる。

 例えば、支柱の幅と長さと厚さはそれぞれ密接に影響しているので、厚さを変えれば、幅や長さも変えなくてはならない。つまり架台全体で総合的に設計して強度を実現する必要がある。