融資と資本の中間

 「メザニン」とは「中二階」という意味。融資と資本の中間的な性格なのでこう呼ばれる。資金の出し手から見た時、融資は返済順位が高く、相対的にリスクが低い資金なのに対し、資本出資者は融資を返済した後に配当を受けるため、相対的にリスクが高い。「メザニン」は、一般的な融資より返済順位が低いが、出資者への配当より前に返済を受ける(図3)。従って、一般的な融資よりもリスクが高い分、金利水準は高くなる。

図3●メザニンローンの仕組み。ローン、劣後ローン、配当の優先順位で返済または配当を受ける(出所:日経BP)
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 メザニンには、融資と資本のどちらに軸足があるかで複数の手法がある。融資の一形態としては「劣後ローン」、出資の一形態として、優先して配当を受けられる「優先株式」などがある。融資で足りない分を普通株式として集めた場合、SPCの支配関係が変わってしまうのに対し、メザニンの利点は、劣後ローンはもとより、優先株式の場合でも、議決権を制限できるので、SPCの支配権を維持しながら資金調達できる。

 つまり、メザニンの利点は、資金提供者から見ると、一般的な融資よりも金利が高く、一般的な出資よりもリスクが低いという新たな資金運用手段となる。一方、資金を調達する側から見ると、一般的な出資の受け入れと違い、支配権を維持しつつ、資金を調達できる。より少ない自己資金で規模の大きな事業で主導権を確保できる。

 アマテラス プロジェクトで活用したメザニンは、プロジェクトファイナンスに劣後する融資、つまり劣後ローンとしてのメザニンだ。NECキャピタルがメザニンローン貸付人となった。