走行中の電車は、変電所から送電する「き電線」、電車に電力を供給する「トロリー線」から、パンタグラフを介して、直流の1500Vを受電する。

 直流の電力は、電流や電圧の波形のズレである位相を考慮しなくてよい性質があるため、同じ送電線内で二つの方向から電力を送り、突き合わせて電車の運転に使うことができる。

 電車が走っている区間を挟む、二つの変電所から電力を受けることで、電圧の急降下などによるトラブルを抑えている。

 京葉車両センターの場合、東京側と千葉側の変電所の間は約6kmあり、そのうち一方の変電所に、メガソーラーで発電した電力を6600Vで送っている。その変電所までの距離は、約3.5kmとなっている。

 メガソーラーと変電所を結ぶ送電線は、既設の専用線を活用しており、京葉車両センターやメガソーラー以外の設備は接続していない。

 さらに、電車の運行管理などを担う「指令」と呼ばれる施設で、電車の走行状況と同じように、24時間・365日体制でメガソーラーを遠隔監視している。「電車の走行向けの電源として活用している以上、相応の管理を必要とする」(JR東日本)からである。

 遠隔監視しているのは、パワーコンディショナー(PCS)から出力し、6600Vに昇圧後、送電線に接続するための連系盤である。

 何らかのトラブルが生じた場合、通常であれば、連系盤が備える遮断器が開いて送電を停止する。遮断器が機能しなかった場合、遠隔制御で遮断器を働かせて送電を止める、さらに、変電所で遮断するというように、多重の安全機能を持たせている。

 こうした仕組みによって、電車の走行や信号の制御などを担う送電線への悪影響を抑えているものの、発電をはじめた当初は、信号設備への影響を懸念する声に配慮したという。

 周波数や電圧の変動のほか、「高調波」と呼ばれる電流の歪みによる影響の可能性を指摘された。そこで、PCSからの出力を段階的に上げ、その都度、信号設備への影響がないことを確認し、懸念を払拭したという。