施工時には、大きな課題があった。広い土地の中に、太陽光パネルを分散して設置しているために、ケーブルが長くなることである。

 ケーブルが長いだけでもネックになるが、車両センター内では、電車の入れ換えといった作業がある時間には、線路をまたいで作業できないという制約がある。ケーブルの敷設のほとんどは、線路をまたぐ必要がある。

 車両の入れ換えのない時間は、夜間の数時間に限られ、ケーブルの敷設に要する日数が長くなる。また、労賃の高い時間帯でもあり、コストを押し上げる要因が重なる。

 こうした影響で、「一般的なメガソーラーの1MWあたり3億円という費用の目安からは、大幅に上回っている」と明かす。

 他の工程で工期を短縮した。そのため、短工期での設置に向く、伊藤組土建(札幌市)と札幌電鉄工業(同)とトヨタ自動車北海道(苫小牧市)が共同開発した杭基礎による「TIS・S システム」を採用した(図8)。

図8●杭基礎による「TIS・S システム」を採用
(出所:日経BP)
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 外見では、パネルの向きが地表に対して斜めになるのが特徴的である。

 また、太陽光パネルは、防眩仕様を採用した。反射による運転手への悪影響を抑えるためである。

 パネルの設置にあたり、防草シートを敷き、その上に砕石を載せた。線路が多い場所だが、線路用の砕石は、飛散などを防げるグレードの高いもので、転用するのはコスト面で難しいという。

 施工はJR東日本のパートナー会社が担当した。太陽光パネルは三菱電機製、PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。