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 医療現場における自動認識技術――。秋田大学大学院 医学系研究科 医療情報講座 教授の近藤克幸氏は、サトーヘルスケアが開催したRFID採用の医療機関向けキャビネットの発表会(関連記事)で、その有用性について語った。

近藤氏
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 近藤氏は、医療過誤の防止や患者への情報開示・説明など、病院が抱える課題に対して電子カルテは非常に有用だとした上で、「電子カルテが真価を発揮するには、データが入力されていることが大前提。しかし、その入力でスタッフの負担が増えてはいけない」指摘。スタッフの負担増にならないデータ入力においては、自動認識技術が重要な役割を果たすとした。

 実際、秋田大学医学部附属病院では、注射業務にRFIDを導入している。注射準備時には、届いた薬剤とオーダーとの照合を2人が行い、その名札(RFIDタグ)を読み取って「確認者」として記録する。注射実施時にはベッドサイドで注射薬のラベルと患者のリストバンドを読み取って電子カルテと通信・照合。ダブルチェックの記録がない場合は警告を発し、薬の取り違えがあればエラーになる。間違いがなければ最新のオーダーを確認して注射。電子カルテには注射の実施が記録される。

 この取り組みにより、同院では注射関連のインシデントの件数を約2/3に減らした。従来は1カ月に1~3件ほどあった患者―薬剤取り違えインシデントは、ゼロになったという。

 近藤氏は、バーコードではなくRFIDを導入した効果として、注射実施確認時間の短縮を挙げる。バーコードを使う場合に比べて、約半分の30秒まで短縮できたとする。また、スタッフの年代や経験に依存せず、誰もが使えて安定的に業務効率を高められ、スタッフ・患者の満足度が上がったという。