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講演する元木氏
講演する元木氏
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患者向け料理レシピの考案にも

 そもそも、Watsonとはどのようなことができるコンピューティング技術なのか。元木氏が挙げるのは、大きく3つの能力である。

 第1に「顧客との接点」。例えば、企業内にある非構造化データをWatsonが知識として取り込むことで、“学習する質問応答システム”を実現できる。コールセンターへの応用がその代表だ。Watsonに学ばせた医療知識にまでつなげれば、「健康に関するアドバイスもできる」。

 第2に「創造的発見(discovery)の支援」。膨大な文献などの解析を通じて、人間が新しい知見を生み出すことを支援するもので、とりわけ「利用機会が大きく広がっている」能力だという。ライフサイエンス分野であれば新たな化合物の発見や薬の副作用の予測、行政分野であれば犯罪の予防や行方不明者の探索といった具合だ。

 過去のさまざまな料理のレシピを学習させることで、新しいレシピを提案してくれる「Chef Watson(シェフ・ワトソン)」なる取り組みもある(クックパッドの関連ページ)。食事制限のある患者向けのレシピ開発などに使える可能性があるといい、「実用化しようと試みている。(味だけでなく)匂いの分野にも適用できるかもしれない」。

 そして第3に「高度な判断支援」。自然言語で書かれたさまざまな分野のポリシー(ルール)を学習し理解した上で、承認・決定のプロセスを自動化する。「保険適用審査」「納税審査」などの分野だ。