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講演中の様子
(撮影:著者)
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さまざまな設備を多くの工程で使う工場の省エネ化には、無線センサーネットワークの活用が有効になる。実証実験を根拠にこう主張するのは東京電力だ。NMEMS技術研究機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による共同研究事業「グリーンセンサ・ネットワークシステム技術開発プロジェクト」(2011年度~2014年度)の最終成果報告会(2月26日開催)における、東京電力の横坂雅樹氏による「スマートファクトリ(製造ライン)のためのネットワークシステムの開発」と題する講演から構成した。

 一般に工場における電力使用量は、照明や空調などで約4割、残りの約6割を生産プロセス関連の設備が占めている。工程と運用方法を最適化し、生産能力を維持しながら電力使用量を削減できれば、省エネ化とともに、コスト削減を期待できる。

 工場における電力消費の「見える化」は、主に棟単位で実現されている。しかし、棟単位での電力使用状況の把握では、例えば、ピーク時の電力使用量を抑えようと考えても、どの生産設備の電力使用量を、どのように抑えるのが適切なのかまでは判断できない。

 また、棟単位での電力使用状況の把握では、使われている電力が、その棟における生産状況に対して、最適な電力の使われ方なのかどうか、判断することはできない。

 生産設備ごとに電力使用状況を計測することが理想だが、容易に導入でき、簡単に計測できる方法は存在しなかった(図1~2)。また、計測後のデータの解析において、電力使用量を示す波形を、生産と非生産に識別できる方法がないことも課題だった。そこで、横坂氏らは、この2つの課題の解消を目指し、研究開発に取り組んだ。

図1●従来のセンサー端末や通信システムの課題
測定電流、通信、電源などに課題があった(出所:東京電力の横坂氏)
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図2●開発した電流センサー端末の利点
安価で容易に導入・運用できる(出所:東京電力の横坂氏)
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