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医師をつなげる電子カルテ

 全ての医師が、日本全国の診療情報を活用することができ、そして可能な限りお互いを助けあうような仕組みができたとき、前述したような課題は解消されるのではないでしょうか。そして、電子カルテこそがその役割を果たすことができるのではないかと考えています。

 現状の電子カルテは、記録し、その記録を必要に応じて参照するノートのようなものという位置付けです。電子カルテには患者属性、処方・処置内容、施設によっては検査結果までが登録されています。これらの登録された情報を分析し、医師が毎日見ている電子カルテ上にフィードバックすることができれば、前述したような最近の薬剤の処方傾向や、検査結果を踏まえた治療の選択肢の傾向等を知ることができます。

 また、医師が入力したキーワード(処方薬剤など)を基に、留意しなければならない副作用を画面に自動的に表示することもできるようになります。さらに、専門医に治療方針の相談や患者紹介を打診する際に、電子カルテを通じて地域に限定されずに患者情報を共有することができたら、医師間のコミュニケーションがより活発になるだけでなく、医師自身のスキルアップ、知識の獲得にも寄与するのではないでしょうか。

 つまり、医師にとっての高機能なノートから、ときには最新版ガイドラインを確認するツール、ときにはコミュニケーションツールのように、電子カルテの画面はマルチファンクションに活用できるはずです。

 電子カルテが100%普及し、診療情報が全てデータとして蓄積され、そして電子カルテを媒体として全ての医師がバーチャルにつながっていることを想像すると非常にワクワクします。一人の患者に対して、対面する一人の医師を媒介として、世界中の医療機関・医師が間接的に関わるようになるのです。

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