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参照したい情報に素早くアクセスできる工夫

 テンプレートを多用することで、効率的で漏れのないカルテ記載を実現する一方で、参照したい情報をすぐに確認できる見読性の向上にも様々な工夫を凝らしている。初診時に入力した問診情報のほか、感染症やアレルギー情報、子宮や卵巣に関するデータなどは1つの画面に集約しており、「例えば、卵巣を片方摘出した患者さんに対して内診で不用意に卵巣を探そうとするなどといった、失礼なことがないようにしています。また、申し送り事項もこの画面に入力できるようにし、スタッフ間の情報共有を図っています」(山田氏)。

6.患者情報
患者さんと対面する際にはスタッフ誰もが参照する患者情報の集約画面
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 また、IVFサマリーなどの治療サマリーは、過去の記載から周期を指定すると必要な情報を抽出して自動的に作成され、必要なときにすぐ参照できるようになっている。さらに、カルテ履歴の表示では、最も参照したい部分が一目で分かるように工夫されている点が大きな特徴だ。

 各テンプレートで入力された情報はすべてカルテ履歴に転載されるが、例えば診察歴は過去3回分の記載を別ウインドウで参照できるほか、どのカルテ画面でも右半分に同じく3回分が表示される。ただ、1回分の診察情報をロールペーパー式にまとめられているので、スクロールしなければ参照したい情報にたどり着けない。そこで、入力インターフェースである各テンプレートの中で、常に参照される項目が事前に指定されており、それらの情報が各回の診察歴のトップに表示されるような仕組みにしている。

 「過去カルテからスクロールしながら参照したい情報を探さなければならないのが、電子カルテの見読性における最も大きな欠点。不妊治療の検査や処置は最終月経日を基に実施するため、その日付と経過日数をはじめ、必要な項目を常に診察歴の最初に表示してスクロールせずに参照できるようにしています。これにより、紙カルテのページを繰って必要な情報を閲覧するのと同等の見読性が得られました」(山田氏)。