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日経ものづくり 詳報

温度が上がると収縮する工業材料
理研とJST,単一物質で「ゼロ膨張」も

クランプ,ヒートシンクなど用途探る

 理化学研究所(理研)と科学技術振興機構(JST)は,単一物質で膨張率がゼロの状態を可能にする負膨張材料を発見した。精密光学部品や精密機械部品の用途が考えられる。本格的な工業材料として使える可能性のある負膨張材料はこれが初めてだ。
 負膨張とは,温度が上昇するに伴って連続的に体積が小さくなる現象。負膨張材料そのものは従来からあったが,異種材料に混ぜることにより膨張率をコントロールしてゼロ膨張状態をつくっていた。新物質は構成元素を調整することで単一物質として負膨張の大きさをコントロールすることになり,「ゼロ膨張」を可能にした。

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図●逆ペロフスカイト構造を持つMn3XNの模式図
ペロフスカイト構造では金属が中央に,非金属がその周りに入るが,それが逆になっているため逆ペロフスカイト構造という。今回の新素材は,Xに従来のZnやGaに加えて,Geを置換したのがポイント。