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日経ものづくり 中国的低価格部品選定指南

新シリーズ
第2回
部品の価格交渉にも方法がある
値切りすぎるとやけどのもとに

小ロットの低価格部品を中国で調達し,問題に直面する日本メーカーが増えている。価格交渉で低価格に抑えたものの,品質が粗悪だったり,逆に価格交渉で十分値切れなかったり。日本メーカーには原価計算する力が必要だ。(本誌)

遠藤 健治 海外進出コンサルタント


 最近,使用個数の多い大ロットの部品だけでなく,小ロットの部品まで中国から調達する日本メーカーが増えています。もっと部品のコストを削減したいという開発側の願いに加え,やむにやまれぬ事情があります。利幅の薄い小ロット部品の生産を中止する日本の部品メーカーが増え,中国の部品メーカーに頼るしかないという状況に日本メーカーが置かれつつあることです。
 ところが,この小ロットの低価格部品の取引で失敗してしまう日本メーカーが目に付きます。日本メーカーの購買担当者と,中国の部品メーカーやその商社の担当者との話し合いが泥沼化し,やっと取引が成立したかと思えば,納入される部品は不良だらけ。ここで日本メーカーの購買担当者が品質の改善を要求すると,部品メーカー側から「それなら,もう貴社との取引はしません!」と“逆ギレ”される始末。両者の取引関係はそれっきりとなります。

要求には見返りを
 どうしてこんなことになるのでしょうか。既にこうした失敗を経験したことのある人はもちろん,今後小ロットの低価格部品を中国から調達しようと考えている人には,覚えておいて損のない言葉があります。それは「共栄会社は生かさず,殺さず」。少々荒っぽい表現ですが,これはある大阪の中小メーカーの社長の言葉です。同社は大手メーカーの下請けだったので,やや自嘲的な意味が含まれてはいるものの,その真意は「大手メーカーは厳しい要求をするが,その見返りもきちんと与えてくれる」ということです。
 ここで,大手メーカーを日本メーカーに,共栄会社を中国の部品メーカーに置き換えると,日本メーカーが中国の部品メーカーと取引する際に必要な心構えが見えてきます。つまり,「中国の部品メーカーに厳しく要求する半面,しかるべき利益を与える」必要があるのです。

日経ものづくり 中国的低価格部品選定指南