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日経ものづくり 万華鏡

プラスチックで描く未来のクルマ

下の写真の自動車は,温度によって色が変わる延伸プラスチックを銅シートにラミネート加工し,それを外装に使っている。見るときによって色が違ったり,模様が浮き出たりするという仕掛け。これは,米General Electric(GE)社と英Royal College of Art(RCA)がRCAの学生を対象に開催した「PLASTicon」で生み出された「未来の自動車」だ。PLASTiconは,新世代の客層や市場,自動車区分の再定義などを分析した上で新しい自動車をモデル化するコンテスト。GE社のアドバイザーも指導に当たった。上記のクルマを発表したチームは,プラスチックの特性を利用して新しい風合いや形の創出を試み,最優秀賞を受賞。

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「和」の音色は
仏具メーカーの得意技

セイコーウオッチが2006年8月に発売する「クレドール ノード スプリングドライブ ソヌリ」は,音で正時を自動的に知らせる「ソヌリ機構」を搭載した複雑時計(製作はセイコーエプソン)。日本ならではのすがすがしく心が癒やされる音色で時を知らせたい。これを実現するために開発陣が目を付けたのが,仏壇に置かれている仏具の「鈴」。そこで仏具メーカーの藤巻製作所に協力を依頼した。鈴がきちんと鳴るためには,中央部分だけの1点支持にして,ほかはどこも接触してはいけない。この機構を直径約40mmの中で実現した上で,思ったような音色を出すために1年半で10種類以上の鈴を試作した。また,ソヌリ機構の回転を調整する調速機構には,空気の粘性を利用した「空気粘性式調速機」を採用。

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