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永浜 忍氏
住田光学ガラス
取締役 研究開発本部長

住田光学ガラスは,電機/精密業界で「無理」といわれることもあったレンズ材料や光ファイバを次々と生み出してきた企業である。同社の年間売上高は80億円ほど。中小企業である同社において,新製品の開発に充てられる金額や人員数は,大企業ほど潤沢でない。それにもかかわらず,なぜ世界初の成果を数多く生み出せるのか,この理由を求めてインタビューを実施した。同社の研究開発現場を20年近く取り仕切ってきた永浜忍氏は,エンジニア個人の興味や意志を徹底的に尊重する風土が,革新的な製品の誕生を支えてきたという。

「エンジニアとして幸せな環境でしょうね。世界で初めてのモノの研究開発に,会社がどんどん挑戦させてくれるんですから」

 住田光学ガラスの研究開発部門を指揮する永浜氏はこのように発言する。同部門では40人ほどのエンジニアが日々の顧客ニーズに応えるための開発業務と,エンジニア自らが設定したテーマの研究開発の両方を手掛けている。開発業務をこなすのは当然で,各エンジニアは自主的な研究で革新的な新製品の開発を目指す。研究開発のテーマは「ガラスに関連していて世の中の役立つものならば何でも構わない」というほど自由に設定できる。そこで,永浜氏の次のような発言が出てくる。