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カキの養殖から発想

シャープは,LSIの製造工程で排出される窒素含有排水を無希釈で処理する技術を開発し,2006年7月に処理プラントの稼働を始めた。稼働直前に報道関係者に公開されたプラントの様子とともに,半導体の生産を陰で支える排水処理の最新技術を紹介する。

 瀬戸内海に面した広島県福山市にある,シャープの福山工場。操業を始めて21年がたったこの半導体製造工場で,2006年7月から微生物を使って排水中の窒素を無希釈で90%以上除去できる最新式の排水処理プラントが稼働を始めた。微生物を使いながら無希釈で窒素を処理するプラントは世界初という。施設の建設にシャープは4億4000万円を投じた。この窒素処理プラントの稼働によって,同工場の1日当たりの窒素排出量は2005年度の実績に比べて1/3の110kgに減少する予定である。