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日経オートモーティブ Key Person

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東京大学大学院
新領域創成科学研究科 助教

竹下貴之氏

1972年生まれ。愛知県豊田市出身。1998年に科学技 術庁(現在の文部科学省)に入庁し、1999年より同庁傘 下の科学技術政策研究所に勤務。2001年に東京大学 大学院新領域創成科学研究科博士課程に入学。2004 年に同課程を修了し、現在に至る。専門は、世界エネ ルギシステム分析。特に運輸部門を詳細に扱ったモデ ル分析に携わっている。


 温暖化を抑えながら持続的な経済成 長を達成するにはどんなエネルギをど んな比率で使っていくべきなのか。ク ルマはどんな燃料で走ることになるの か。世界のエネルギのサプライチェー ンを包括する精緻なモデルを構築し、 あるべき姿を探る竹下氏に、そのシナ リオを聞いた。 (聞き手は鶴原吉郎)

――どんな研究内容なのですか。
 地球の温暖化が大きな社会問題にな り、CO2(二酸化炭素)の排出量を抑制 することが課題になっています。経済 成長に対するネガティブな影響を可能 な限り小さくしながらCO2を削減する には、どんなエネルギをどのような比率 で使っていくのが望ましいのか、それ を探るのが私たちの研究の目的です。

―具体的にはどんな手法を。
 我々の手法の特徴は、一次エネルギ の採掘から精製プロセス、輸送、消費 といったサプライチェーン全体を、す べて考慮した精緻なモデルを構築し て、シミュレーションを行っているこ とです。世界を70の地域に分け、それ ぞれの地域間でのエネルギ輸送コス ト、それぞれの地域内でのエネルギ輸 送コスト、燃料供給インフラを整備す るコストなどまで配慮しています。こ うしたエネルギの輸送工程まで考慮し たモデルを構築した研究は、ほとんど 例がないと思います。