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日経オートモーティブ Key Person

日経オートモーティブ Key Person

CSM Worldwide副社長
グローバル・ビークル・フォーキャスト

Michael Robinet氏

自動車業界における戦略的分析及び金融の分野で18年以上の経験を持つ。複数の自動車市場調査会社に勤務し、大手部品メーカーで財務について学ぶ。グローバルライトビークル生産関連の様々な内容で主要な書物、ラジオ、テレビなどのメディアに世界的に登場している。カナダのWindsor大学で経済学士とMBAを修得。2002年より現職。


 「世界戦略車」と言えば年に何十万台、モデル寿命までの累積では何百万台も売る量販車種を想像する。しかし、自動車産業の将来を予測するCSM Worldwide副社長のMichael Robinet氏によれば、生産台数は世界戦略車の必要条件ではないという。(聞き手は浜田基彦)

――多品種少量化、プラットフォームの共用化が進んだ現在、量産効果の意味は変わってきたのでしょうか。
 大切なことは部品の共通化が進んだことです。最近開発され、クルマに載るようになった部品を見てください。例えばABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やESC(横滑り防止装置)、エアバッグ。安全関係のこうした新装備は、どんな車種にも共通に使える1種類の部品だけしかありません。どん な車種にも、同じ部品がついています。
 これは安全関係だからということもあります。建前に聞こえるかも知れませんが、高級車が安全で大衆車が危険というように、安全性で差を付けることは社会が許さないでしょう。また、こうした部品は、わざわざ作り分けると、逆にコストがかかってしまいます。だから1種類しかないのです。

――安全部品に限ったことなら、全体に占める比率はそれほど大きくないように思えますが。
 安全は最も顕著な例です。そこから電子部品、機械部品の順に、部品の種類は増えていきます。電子部品は安全部品と違って「必ず1種類」というわけではありません。ライトなどはデザインの都合で多くの種類があります。しかし、例えばスイッチを考えてください。その気になれば、種類を減らすのは簡単なことです。デザイン上の要求があれば、スイッチ本体と外側を分けてしまえばよいのです。