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【事故は語る】想定外だった樹脂製サンダル エスカレータに巻き込まれる

ステップ中央に立ち止まり,手すりを握る─。エスカレータで発生する事故の多くは,このような正しい利用方法とは異なる状況で発生している。とはいえ,不特定多数が利用する設備である以上,事故原因を利用者だけには押し付けられない。ここ数年,履物が巻き込まれてしまうという事故が目立つ。その背景には,装置側が想定していた以上の履物の変化があった。

 2007年8月,樹脂製サンダルを履いた子供がエスカレータに巻き込まれて足の指を骨折するという事故が発生した。ステップの周囲にある数mmというすき間にサンダルが挟まって抜けなくなり,足の指も引きずり込まれてしまったのだ(図)。その後もエスカレータ巻き込まれ事故は相次いで発生。2008年3月時点で製品評価技術基盤機構(NITE)に寄せられた事故情報は合計66件に上る。  事態を重く見たNITEでは,樹脂製サンダルなどの履物がどの程度エスカレータに巻き込まれやすいかを調査するために,テストを実施した。(以下,「日経ものづくり」2008年7月号に掲載)

図●事故で破損した樹脂製サンダル
図●事故で破損した樹脂製サンダル