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  「どなたか良いアイデアはありませんか?」と主査の村井純氏(慶応義塾大学 教授)が問い掛ける。会場が気まずい雰囲気で静まりかえる中,口を開いたのは,実演家著作隣接権センター(CPRA)の椎名和夫氏だった。

 「今後も膠着状態を続けることに意味はない。ことダビング10に限って,補償金問題と切り離して考え,本日この場でダビング10の実施期日を確定することを提案したい」─。

 劇的な譲歩だった。地上デジタル放送(地デジ)などに対応する録画機向けの新しい著作権保護ルール「ダビング10」の実施は,こうして決まった。総務省 情報通信審議会の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」(デジコン委)は,2008年6月19日の第40回会合で「関係者の合意」を確認し,続く審議で約2週間の準備期間後にダビング10を実施すると決めた。