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九門 崇
日本貿易振興機構(ジェトロ) 輸出促進・農水産部 農水産調査課 課長代理

 「機を見て敏なり」を地で行く台湾のエレクトロニクス・メーカーが,ある戦略を着々と推進している。中国に進出して一大生産拠点を築いた企業が,現地での人件費の高騰や外資優遇政策の変更などさまざまな投資リスクを回避するため,中国以外のアジア諸国に第2の拠点を設ける戦略,いわゆる「チャイナ・プラス・ワン戦略」である。

 進出先として台湾企業が特に注目しているのが,ベトナムとインドである。ベトナムは中国での生産を補完する生産・輸出拠点,そしてインドは巨大な国内市場に向けた生産拠点という位置付けである。こうした拠点に対して,中国からは部材や部品を供給している。今後は,ベトナムとインドでの部品産業の集積度合いが高まるとみられており,中国を核としてアジア広域をつなぐ生産ネットワークが拡大していく可能性がある。