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「メカトロ講座」は,茶運び人形の開発をテーマに,一連の作業を疑似体験することで,メカトロ機器の開発手法を体得できるように狙った企画です。

 今回は,改良設計について取り上げる。改良設計とは,出図前に設計図を見直し,気になる点について改良の必要性や可否を検討した上で,改良を施す行為のこと。製作図面を作成する段階で,設計者がより良い機械を実現するために心掛けるべき作業だ。

 こうした作業を実施するに当たっては,組立図の検図の際に上司から受けた指摘事項や客先の要望事項を,まず検討する。その上で,自らが気になるところをチェックしていく。そして,改良を実施するかどうかは,目標をどの程度満足しているかどうかに注目して決めるとよい。ただし,たとえ気になっても,現行で十分に目標性能を満たせる項目は設計変更しないことが肝要である。

 今回は,こうした改良設計に加えて,製作図面とともに出図で必要となる製作用文書(図面リストなど)の構成と役割についても解説する(表)。

〔以下,日経ものづくり2009年5月号に掲載〕

表●開発設計の各段階で必要となる検討項目
今回は,設計論の全項目,機構設計における「材料設計・構 造設計」,機能設計における「アクチュエータとドライバ」について取り上げる。

【茶運び人形実行委員会プロフィール】
大島泰毅:大島設計事務所所長
専門分野は冶工具・自動化機械設計。東芝・生産技術研究所,東芝セラミックスで治工具,金型設計,製造設備の開発設計に従事。
井出川 洋:技術士(応用理学部門)
専門分野は計測,安全・PL(製造物責任)関連。東芝で分析装置,センサ,メカトロ装置,昇降機の開発設計に従事。
里中新一:電子機器メーカー勤務
専門分野は計測制御・電子回路。東京工業大学修士課程修了後,東芝にて計測制御機器の開発設計に従事。現在は電子機器メーカーで事業企画に携わる。
大畠 覚:ラグビーセンサ社長
専門分野はセンサ応用製品のシステム開発,組み込み機器の開発。東芝にてMEMS(Micro Electro Mechanical Systems),計測機器,防犯カメラシステム商品の開発に従事。