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「だから,部下が動く トヨタ流 人づくり」では,今,多くの日本メーカーの管理者が頭を悩ませている社員の人材育成に関して,トヨタ自動車流の考え方や方法を伝授します。社員にやる気とモチベーションを与え,自ら動く組織をつくるための直接的,間接的なヒントが満載です。本コラムは中部産業連盟が開催するセミナー「トヨタ流モノづくりと人づくりの心・伝承塾」の内容を編集部が取材し編集したものです。

 「Made in Japan」は高品質の証し。たとえ日本の工場で造っていなくても,一般に日本メーカーが生産した製品は品質に優れているとして,世界中のお客様が高い評価を与えてくれています。その評価は,しばしば日本メーカーの社員が想像する以上のものであることも珍しくありません。

 もちろん,日本メーカーの製品も,初めから品質が高かったわけではありません。世界中のお客様から現在のような高い評価を受けるようになるまでに,日本メーカーは随分と長い年月をかけて品質不良を経験し,改善を繰り返してきました。中国やインドを代表とする新興国メーカーの成長は目覚ましいものがありますが,こうして積み上げてきた豊富な経験とノウハウのおかげで,こと品質の造り込みの高さにおいては,まだまだ日本メーカーに一日の長があると言えるのです。

 決して慢心してはいけませんが,日本メーカーの強みとして自信を持って,さらに品質向上に励んでいただきたいと思います。

 ところが一方で,この品質について不安要素が見え隠れする日本メーカーが増えているのも事実です。

〔以下,日経ものづくり2009年5月号に掲載〕

優れた品質のものづくりを実現する一つの仕掛け
開発者や設計者にも製造現場での経験を積ませる。すると,造りやすさの点からも高品質を維持しようと考える気付きを与えることができる。

肌附安明(はだつき・やすあき)
HY人財育成研究所 所長
トヨタ自動車にて約30年間にわたり,多くの新車開発プロジェクトで設計や生産準備の立ち上げ業務をこなしてきた技術者。その後,役員への企画提案や,社員の人材育成,協力会社の育成や指導を約10年間行った。2008年8月に同社を定年退社し,HY人財育成研究所を立ち上げて所長に就任。トヨタ自動車で学んだ業務の進め方や人材育成について,講演や執筆活動を精力的に展開している。主な講演に,本誌および中部産業連盟で開催する「トヨタ流モノづくりと人づくりの心・伝承塾」がある。心に染みる語り口で人気。