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国内規格で規定された安全基準の全項目に適合した製品は,一つもない─。市場で販売されている自転車を対象に関連団体が行った調査の結果だ。特に折り畳み自転車の安全性に関しては,消費者にとって心もとない状況にある。業界全体で安全を担保する仕組みづくりが不可欠だ。

 この調査は,自転車産業振興協会が2008年に行った。自転車専門店や量販店,インターネット店舗で同協会が購入した30製品(シティ車15製品,折り畳み車15製品)を対象に,強度や耐久性などの安全性にかかわる性能を検証するための試験を実施。その試験結果を基に,対象製品の納品業者へのヒアリングを行った上で,2009年3月末に報告書を公表した。

 調査項目と試験方法には,日本工業規格のJIS D 9301「一般用自転車」を採用した。主に自転車の安全性およびフレーム強度について,同規格で定められている試験方法を用いて検証している(図)。

折り畳み車で多い“不適合”

 その結果は,芳しくなかった。JIS D 9301で規定されている安全基準の全項目に適合していた製品は一つもなかった上,その中で利用者の身体に危害を及ぼす恐れが高い4項目(自転車産業振興協会が選定)に限っても,すべてを満たしていたのは7製品しかなかったのだ。

〔以下,日経ものづくり2009年6月号に掲載〕

図●試験の様子
繰り返し荷重試験によってフレームの強度を検証している。この写真は2007年に行われた試験の様子だが,試験の内容は2008年も同じである。